立ち読み師たちの街

襤褸は着ててもロックンロール

パワーバラード

なぜかたまたま艦これ動画を見ていたら、BGMにPuddle Of Muddの「Blurry」が流れていたので、懐かしくなってしまった(4:45あたり)。

今は疎くなってしまったのでわからないけれど9.11の前後2、3年ほど、パワーバラード系のバンドがビルボードチャートにしょっちゅう顔を出していた時期があった。
「パワーバラード」という言葉がいつ頃から使われだしたのか、厳密にどういった範囲を指すのかは知らないが、流行っていた曲には共通した特徴があった。ハードロックな演奏なんだけど(ゴシック方面に走るわけではなく、見た目は健康そう)、スローテンポで、マイナーなメロディ。PVはなんだか深刻そうな顔をした若者や大人が出演していて、ファーストかセカンドアルバムで大ヒットすることもよくある(1作で何百万枚、時には1000万枚を超える)。
その頃よく通っていた近所のTSUTAYAは複合型で、CD売場がデカかった。なにしろ、今では信じられないことだが、都会でもないのに洋楽コーナーはビルボードのチャートを40位まで再現しようという心意気(当然、輸入版が多くなる)で、youtubeはもちろんインターネットさえ満足に使いこなせない若造にはそれでだいぶ彼の地の雰囲気が伝わった。トップ10ともなればほとんどがヒップホップかR&B、あるいはアイドルで、ロックとなると1、2組しかない、しかもラップメタルも隆盛真っ只中だったから、そうした横ノリ要素のない曲のだいたいが上記のようなバラード系だというのは、印象に残った。
というわけで、もう10年以上前になる、当時よく流れていた曲を再び聴いてみた。

↑ Lifehouse/Hanging by a Moment これは明るめ。メンバーは二十歳そこそこだったから、シブい感じがしたけれど、いま見るとやっぱり若い。

↑ Puddle Of Mudd/Blurry リンプ・ビズキットのフロントマンのフレッド・ダーストのレーベルから出てきた(リンプのリミックスアルバムの輸入版を買うと、告知チラシが入っていた)。日本版では確か、ニルヴァーナの再来?というようなコピーが使われていたと思う。  

↑ Staind/It's Been Awhile 彼らもリンプ・ビズキットと近かった。この曲はガチンコファイトクラブのBGMでよくかかっていたので、何も知らずに買ったCDから流れてきたときは、「あ、聴いたことあるぞ?!」とビックリした。

↑ Creed/Higher これも明るめ。『タイタンA.E.』というアニメ映画の主題歌だった。この曲が入ったセカンドアルバムは確か、2年以上チャートの百位以内をキープするなど、あまりにバカ売れしすぎるいっぽう、日本での知名度はイマイチだったので、三作目の「ロッキン・オン」でのレコ評には、その大きすぎるギャップについても書かれていた。ちなみに、悩める現代人の心に届くクリスチャン・ロック、という売り出し方だったのに、ボーカルが飲み過ぎで演奏できないなどのトラブルで解散したのはショックだった(2009年再結成)。

↑ Nickelback/How You Remind Me 9.11頃にアルバムが出たのだが、いったい何度エアプレイされていたのだろう? と思うくらいかかりまくっていたなあ。しかし今見ると、ボーカルの顔はとても30前とは思えない。翌年、そのチャド・クルーガーは映画『スパイダーマン』の主題歌「HERO」をヒットさせるが、盗作疑惑が持ち上がったりしていた。

↑ 3 Doors Down/Here Without You ヒットするのが他のグループよりちょっと遅く、アルバムも持っていないが、やっぱりよくチャートに並んでいた印象。
 ※
うろ覚えなので、上に挙げた中ではバラードでないものもあるけれど、しかしこうやって並べると、やっぱりどこか似ている気がする。ラップメタルが完全に下火になったいっぽう、より一般向けだった彼らのほとんどが今も活動中らしいのも、意外に思いつつなんだかうれしい。
その頃に聴いたもので一番耳に残っているのは、古株で、何百万枚とまではいかなかったけれど(たぶん)、出だしがかっこいいGoo Goo Dollsの「Here is gone」。

 ※
ちなみに僕は英語のヒアリングは不得手なので、上記の楽曲群でいったいどのようなことが歌われているのかは、昔も今もまったくわからない。

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