TBCN

襤褸は着ててもロックンロール

続・連城さんは……

連城三紀彦氏が亡くなられたという(2013年10月19日)。
もう五年ほど経つのか、以前ここに、「国文学 解釈と鑑賞」の「特集・現代作家と宗教 仏教篇」の連城論を読んだとメモしたことがあった(論文の筆者は横井司氏)。
その時の最新刊は、出たばかりの『造花の蜜』だった。その後に続く作品を楽しみにしていた。
最初に読んだのは何だろう? 『恋愛小説館』か『夏の最後の薔薇』か、とにかく後期の恋愛主体のもので、ウブな高校生には分からなかった。そのぶん、『夜よ鼠たちのために』は楽しんだ。大学でファンの先輩が二人いた。勧められた『戻り川心中』は、発表が32歳だとだいぶ後で知り、さらに驚嘆した。
もうずいぶん前になるが、taipeimonochrome氏が精力的に読まれていたのが印象に残っている。紹介に惹かれたのは『ため息の時間』、『落日の門』あたりだろうか。つまり私はまったく良い読者ではなかった。
この二作は近く、読んでみたい。