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立ち読み師たちの街

襤褸は着ててもロックンロール

ジョージ・ミラー監督『マッド・マックス 怒りのデス・ロード』(2015)
私の観たのはこういう形式http://t.co/MKNG42t8KJで、単に音がデカイんではなく「出るとこは出て引っ込んでるとこは引っ込んでる」という感じだったらしい。後で振り返ると、「これ以上はウルサすぎる」と感じるギリギリのところで調整されていて、画と音に取り囲まれるのはかなりの迫力でした。ミラー監督も「ヘヴィ・メタルのコンサートのような映画を……」と語っていらっしゃるそうだから、たまたま観られてラッキーだったかもしれない(公開八日目で客席に三割くらいしか居なかったのが気になるけど)。とはいえ、3Dで観たものの立体感は薄く、メタルのライブは激しすぎるという方は家庭で2Dで観てもそれなりに楽しめるとおもう。
元のシリーズは観ていないし事前情報も何にも入れずに行ったんだけど、やっぱり面白かったなあ。回想シーンがほとんどなく、現在進行形のアクションに全てを語らせる、それがひたすら続くのがすばらしい。こんなに最初からクライマックス感全開だと普通ダレると思うんですが、なんでなんだろう? 一回観ただけではよくわからない。アクションで何が起こっているかわかりやすいからだろうか(砂嵐のシーンや大ボスを倒すところなど何箇所か早すぎて理解が追いつかないところもある。でもそれはちゃんと映すとグロすぎるからわざと誤魔化したんでしょう)。始まって30分くらい、砂嵐の場面ではヒエーッと笑ってしまいました。こういうCGバリバリのスペクタクルは30〜40年前だったら想像もできなかったでしょうが、シリーズの前の映像をポツポツ観るとやってることはほとんど変わってないのがすごい。
一点気になったのは、落ちた女性に主人公がすぐ見切りをつけるシーンで、妻子を亡くしたことから狂気にとらわれた男にしてはチト冷酷すぎるような気がする。他人の奥さんには厳しいんでしょうか。
本当に好きかどうかというと実はグレーゾーンなんですが、とにかく場を持たせる技術の高さにテンションが上がる。何しろアクション映画に燃える方ではない自分がその夜、火を噴くギターのせいでバンドを結成する夢まで見てしまったのだから。車の運転が好きだったらもっとノレるのかな。
日本版エンディングテーマをゼブラヘッドと共作することになったMAN WITH A MISSIONはかわいそうでしたが、私は勝手に、WORDが再始動して「間と間」をヘヴィーにチューンナップした2015年バージョンがかかれば良いのになあと夢想してしまいました。理由は単純で、サビの「間と間」が「マッド・マックス」に空耳出来るからです。