TBCN

襤褸は着ててもロックンロール

後輩にあたる伊吹亞門さんという方がミステリーズ!新人賞を受賞したそうです。おめでとうございます。
http://www.tsogen.co.jp/award/mysteries/
受賞作は10月発売の「ミステリーズ!」に掲載されるそうです。短篇の新人賞は本にまとめるのにだいぶ時間がかかるでしょうから、皆様もその前にぜひ雑誌をお手にとって賛否をぶつけてみてください。
ウィキペディアでは早くも編集合戦が……。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BC%8A%E5%90%B9%E4%BA%9C%E9%96%80

某論文の最後に紹介されていたイアン・バンクス『蜂工場』。バンクス本は学生時代からいくつか集めていたけれど、読むのは初。スコットランドの小さな島で、元ヒッピーの父親と二人暮らしの主人公は、テキトーな子育てのせいで戸籍もなくまた学校にも通っていない(ただし頭は良い)。小動物を日課としていじめたり過去三件の殺人体験を追想するなどしてイヤ感満載の毎日を過ごしているとある日、精神病院を脱走した兄から電話がかかってくる。
主人公の日常に筆が割かれているので、ストーリーはなかなか進まない。ホラー風文学らしく、描写がけっこう濃厚だなーと読み進めていたら、最後に「えっこういう話だったのか」と思う。珍しいことに、カバーに小さく「結末は、誰にも話さないでください」と記されている。
これが処女作で、いつ書いたんだろう、30歳か、と思っていたら、二年前に亡くなっていたことを知る。
http://www.afpbb.com/articles/-/2949340