立ち読み師たちの街

襤褸は着ててもロックンロール

そういえばピエール・ド・マンディアルグの短篇『満潮』は私はアルフォンス・イノウエの挿画が入っている奢灞都館の普及版(正方形くらいのかたちのうすい仮フランス装のもの)で読んだんですが、これは若い男が少女を騙くらかしてひと気のない海辺に連れていってフェラチオをさせるというだけの、口内射精文学(そんなものがあるとすれば)の中でもシンプルにそれのみに絞った究極みたいなハナシですが、語り手の性感の高まりと潮の満ち引きがシンクロするというところがミソになっています。

で、『インモラル物語』(原題はContes Immraux。すごいタイトルだ)というオムニバス映画の第一話として映像化されているんですが、なんとなくこの潮の高まりは小説を読んでいる時はジワジワと次第に上がってくる感じをイメージしていたんですが、映画ではけっこう波が最初からザブザブ激しくて(最後は二人とも汀でずぶ濡れになる)、(ウーン?)と首をひねったのを覚えています。

 

インモラル物語【ヘア無修正】HDリマスター版 [DVD]

インモラル物語【ヘア無修正】HDリマスター版 [DVD]