2014-10-01から1ヶ月間の記事一覧
【殊能将之『鏡の中は日曜日』の趣向に触れていますので、未読の方はご注意ください】 『鏡の中は日曜日』については、三年前の夏にも再読した。その少し前から、自分の中では「詩と散文」への関心が大きくなっていたから、だいたいそれに引きつけて読んだよ…
前回http://d.hatena.ne.jp/kkkbest/20140715/1405441087からまたしてもだいぶ時間が経ってしまいました。その間に夏があり、ラヴクラフトやツェランやマラルメやをシッカリ読もうとしていたのですが、ままなりませんでした。特にラヴクラフトについてはまっ…
浦賀和宏『姫君よ、殺戮の海を渡れ』(幻冬社文庫)を読んだ。このところ同文庫で続いていたフリーライターのシリーズとは別物で、いちおう単独作になるのだろうけど、安藤シリーズを先に読んでおくとより楽しめる。ふつうの意味で「大傑作!」とはいいがた…
「昔々、あるところで、……」と始まる話を初めて聞かされたのはいったいいつのことか、誰に、どんな内容を語られたのか、いい加減忘れてしまったのですが、いや、もともと記憶に残るものでもなかったのかもしれませんが、そんな寝物語をしてもらうこともすっ…
パスカル・キニャール『音楽への憎しみ』にはアウシュビッツで用いられた音楽の記述があるが、以前そのあたりのことを調べていた時、日本で書かれた小説があることを知った。 http://www.jannu.jp/books/ がそれで、今日たまたまこのサイトに辿り着いて知っ…
パブー投稿関連のエントリを今後タグでまとめていくことにしました。 http://p.booklog.jp/users/kkkbest 先日、大学時代のものを修正して投稿しましたが、実は同じ頃に書いたもっと長いもの(1万5000字くらいのもの)を改稿しようと思って7月から見て…
深水黎一郎『最後のトリック』(河出文庫。メフィスト賞受賞作『ウルチモ・トルッコ』の改稿版)巻末の島田荘司による解説を読んでいたら、単なる解説というより推理小説という運動をめぐる小史となっていたので驚いた。こうした解説になじんだ向きにはいさ…
以下は夢で見た話。 ネット上の某所に、次のようなことが書かれていた。 文学的概念としての失語体験はほとんどの場合、通俗的にしか理解されていない。その例としては、〜、〜(このへんでネット上から何人かの発言を引用)などに顕著である。彼らは「失語…