TBCN

襤褸は着ててもロックンロール

2013-11-01から1ヶ月間の記事一覧

続・蓮實重彦のフローベール、「ハサミ男の秘密の日記」

蓮實重彦『『ボヴァリー夫人』論』のアナウンス。「新潮」2014年1月号に序盤が先行掲載、同年春に筑摩書房より刊行、との由。 しかしこう書いた一週間後に続報が出るというのは、なんだか自分が超能力でも使ったかのような気がしてくる(勘違い)。 ※ またま…

年末的

年末だからか、米倉あきら『インテリぶる推理少女とハメたい先生』の話題をTLで見かける。以前、こちらに感想を書いたことがあったので、読み返してみた。あまり上手く書けなかった覚えがあり、削除しようか迷っていたんだけど、思ったより案外、フェアにな…

小島信夫の『ラヴ・レター』、蓮實重彦のフローベール

年末も迫ってきたためかいろいろ慌ただしく、更新の間隔が開き出しているが、ちょっとだけ。 夏葉社から小島信夫の短篇集『ラヴ・レター』が来月刊行されるという。 水声社の『小島信夫批評集成』最終巻に、詳細な年譜が収録されており、以前そこで晩年の短…

殊能将之を再読する/『黒い仏』(1)

どの分野にもいえると思うけれど、ジャンルというものは、人を捕らえ、従属させ、その領域から別の領域へ横断する者を見ると不快感をかき立てる、何か危険な力を備えているらしい。慣れ親しむうちに内面化された規律は、判断の感度を高めるいっぽう、透明な…

あれこれ

風邪でちょっとペースダウンしていたものの、ぼちぼち気になった事柄のメモを復調していきたい。 ※ 後藤明生の電子書籍版選集がスタート。すでに『挾み撃ち』と『吉野太夫』が配信されている。 企画全体の予定は次のblogにある通りらしい。私は紙のほうが好…

殊能将之を再読する/『美濃牛』(6)

Since I Left You 殊能氏はボルヘスが引用に際して行なった操作について、ある発見をしたことがあるという。 ホルヘ・ルイス・ボルヘスの「タデオ・イシドーロ・クルスの生涯」という短編には、イェイツの詩がエピグラフに使われている。記憶で書くので不正…

殊能将之を再読する/『美濃牛』(5)

「夜に耐えられるか?」 美濃牛との出会いの場面は、巧妙に作られている。天瀬は、毒を飲んだ美雄と一緒に洞窟の中へなだれ落ちた。そして美雄の死体がクッションとなって命拾いする。一歩間違えば、自分が死んでいただろう。助けを求めて歩き出すが、しだい…

キニャールの来日

パスカル・キニャールが来週、来日するという。関西でもイベントがあるようだ。 この機会は逃したくないなあ。

Before mercy snow

昨日ご紹介した『Before mercy snow』は今日の文フリで、開場30分も経たないうちに売り切れたらしい。 私は行けなかったので、後日の通信販売を待つ予定だけれど、入手した方の反応を見ているといろいろ待ち遠しい。 ※ ところで今日T「殊能センセーの本名を…

確率的な生

さいとうななめ氏が東浩紀『クリュセの魚』を評して〈偶然〉〈確率的な生〉というキーワードを出されている(2013年11月3日)。 作者の動向は近年あまり熱心に追っていなかったけれど、〈偶然〉とか〈確率的な生〉については、興味がある。『クリュセの魚』…

野崎まど『[映]アムリタ』を読んだ

そろそろ風邪が五日目になろうとしているのに、なかなか治らない。いろいろオジャンになる。 『know』に続き、野崎まど『[映]アムリタ』を布団の中でだらだら読み終わる。。十年以上前、西尾維新『クビシメロマンチスト』などを(o(´∀`)o)ワクワクしながら読んだ…