TBCN

襤褸は着ててもロックンロール

2010-01-01から1年間の記事一覧

『円朝芝居噺 夫婦幽霊』を読んだ。

辻原登『円朝芝居噺 夫婦幽霊』で読書会。私は当初、全編を楽しく読んだ。「夫婦幽霊」本編が終わった後の、「訳者後記」〜「円朝倅 朝太郎小伝」の部分、つまり全体の終盤、オチに関しては、駆け足の感もあり、「ここが評価の分かれ目かな」と思っていた。…

アナモルフォシスの冥獣読んだ

刊行から2、3日くらいで読んだのだけれど、ちょっとわかりづらい部分があって、整理しないと、と思いつつなかなか手がつけられない。 とりあえず、途中まであまりの荒唐無稽さに「え?もしかしてミステリーじゃないの?」と思ったのだが、ちゃんと解決があ…

土曜は耽篇奇賊でペレーヴィン『オモン・ラー』(群像社)を読んだ。 最初読んだとき、すごく重い話に思え、けっこうダメージを喰らったんだけど、その辺皆さんどうだったんだろう。聞くの忘れたな。 翌日は、渋谷7th Floorへ、platon+condor44のイベント「4…

アナモルフォシスの冥獣って……

こんなページがあった。http://anamorufoshisu.blog135.fc2.com/もうそろそろじゃない。

駕籠真太郎『フラクション』

遅ればせながらやっと読んだ。「世界バカミス☆アワード」受賞で「凄い作品らしい」と知り、以来気になっていたけれど、先週急に読みたい熱が高まり、思い切って購入。事前にブログなどで感想をチェックしていると、「叙述トリック」「漫画にしかできない」「…

論創海外ミステリはいま

フーダニット翻訳倶楽部による5年前の横井司インタビューをたまたま見かけたので、興味深く読んだ。 http://www.litrans.net/whodunit/int/ronso.htm あの頃の論創海外ミステリの勢いは凄かった。「大丈夫かこの出版社」というミステリファンの悲鳴のような…

『四匹の蝿』観た

主人公がドラマーで、音楽スタジオでの収録シーンから始まるのだが、アングルとかも凝ってるし、そこからしてもう凄いかっこいい。 話の流れも澱みなく、残酷描写は抑え目ながら不気味に盛り上げる箇所も素晴らしいし、また笑いの要素が頻繁に出てくるのも好…

アリバイづくり

更新の穴埋めに、ちょうど2年ほどまえに、読書コミュニティサイト「たなぞう」に2つだけ書いた感想を少し修正して上げておく。 ※●名探偵モンク モンク、消防署に行く (ソフトバンク文庫NV) 《米の人気推理ドラマのノベライズ第一作。ドラマの脚本家(推理作…

『4匹の蝿』が公開

池袋・新文芸坐の鈴木則文まつりへ『徳川セックス禁止令』『忍びの卍』そして鈴木監督らによる鼎談を観に行ったところ、ロビーでダリオ・アルジェント『4匹の蝿』公開のビラを見つけた。 シアターN渋谷で6月19日(土)〜7月16日(金)の日程で公開。 (公…

続・『快適生活研究』の文庫

前回の続き。前回、私は、『快適生活研究』単行本に掲載されたオブジェの図版について、と書いた。その予想は外れた。書店で手にとって、驚いた。各篇の扉にはタイトルがピンク色で刷られ、その裏にはオブジェの写真が4色で入っている。カラーページはその…

『快適生活研究』の文庫

前回のエントリから二ヶ月。 「今年は去年の五倍汗して」とか言っていたにも関わらず……。 それはそうと、金井美恵子『快適生活研究』が朝日文庫から4月7日発売予定らしいので、期待age。 単行本は結構、久美子さんのオブジェがカラーでばんばん入っていて、…

文学の門は

前回から3週間の開き。何事もなかったかのように更新。 ※荒川洋治『文学の門』は新聞や週刊誌に書いた文章を集めたもので、54編を収める。前回より約1年ぶり、前からの読者なら「いつものような構成の」で通じるかもしれない。 一編が平均して2、3ページ(全…

あけましておめでとうございます

今年は去年の5倍くらい汗して頑張りたいと思います。 ※新年一冊目は『ダブル・ジョーカー』。前作『ジョーカー・ゲーム』を読んだ後、このシリーズは柳氏が作家生命を賭けて書いたと聞いて俄然興味が湧いたものの、去年のうちに読めなかったものだ。全5編の…