立ち読み師たちの街

襤褸は着ててもロックンロール

メフィスト評論賞について。

 フトした事情から違う名前(「古川欧州」名義)で応募したんですが、このたび「蘇部健一は何を隠しているのか?」でメフィスト評論賞円堂賞をいただきました。

http://kodansha-novels.jp/mephisto/criticism/

 法月綸太郎さんと円堂都司昭さんの選考対談は「メフィスト」2019vol.2で読めます。

http://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000324032

 本賞は琳@quantumspinさん。詳しくは存じ上げないのですが、以前、膨大なtogetter推協賞コンクール当選作を読んで、(ああ、この方には敵わない)と思ったことがありました。で、今回も、(法月さんが選考されるなら当然応募されるだろうし、そしたら当然受賞されるだろう、となると私に勝ち目はない)と思い、そしてその通りになったのでした。百枚の力作とのことで、大変楽しみです。

 法月賞は坂嶋竜さん。この方の文章は私は「論理の心臓」時代からすると15年以上読んでいると思いますが(昔「ケムリズム」という舞城王太郎ファンサイトを見ていたらリンク集に殊能センセーのサイトとこの方のサイトが並んでいたのでした)、それから紆余曲折を経ながらもメフィスト賞にこだわられ続け、今回めでたく受賞。ルビに注目した論とのことで、こちらも楽しみです。

 私は蘇部健一作品を全部読む(未収録短編除く)という内容です。なぜ書いたのかといえば、それは蘇部さんへのエールと、個人的に『木乃伊男2』が読みたいから、に他なりません。

 当時は『立ち読み会会報誌』第二号(250枚)が改元&GWの前倒し進行でスケジュールがほぼ重なっていて、リミット100枚のところ締め切り五分前に65枚の尻すぼみ状態で慌てて出したので(だから選考順は一番最後)、こりゃー候補には残らんだろー、と諦めてました……が、蓋を開けて見れば、応募数10編(!)のうち三人が受賞というものすごい打率(あの人もこの人も「応募しようかな」とか呟いていたからビビっていたのに! 全然名前ないやんけ!)。次回があったらみんな応募しよう。

 ともあれ評価いただけたのはうれしく受け止めています。12月発売の「メフィスト」2019vol.3に三作同時掲載されるそうです。よろしければよろしくお願いします。

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 受賞記念として、既刊同人誌『立ち読み会会報誌(特集・殊能将之)』の第一号、第二号のキャンペーン・セールを9月末まで行ないます(こういうの、一度やってみたかったんです)。こちらもよろしければご覧ください。

https://anatataki.booth.pm/

『立ち読み会会報誌』第一号・改訂再版の電子版をリリースしました。

お知らせばかりアレではありますが……。

『立ち読み会会報誌』第一号・改訂再版の電子版を磯達雄様よりご許諾いただいたため、PDF版をリリースしました。

https://anatataki.booth.pm/items/1393832

電子化にあたり、引用体裁の第二号との統一や、図版のカラー化等、紙版から微調整を行ないました。

またそれに伴い、というか、これを見ている最中に

(そういえば、PDFだったらカラー画像でもいいんじゃん!)

ということに気づき、第二号の方も図版をカラー化しました(すでに電子版をお求めいただいた方は、再度ダウンロードしていただけます)。

紙版の方は、ごく少部数でも重版して手元にもっておきたいので、電子版の売上をプールして将来的に紙版を重版したいと思っています。

「電子版はおそろしく需要少ないよ!」

と聞いていた通り、ぼちぼちという感じではございますが……引き続きよろしくお願いいたします。

澤村伊智『恐怖小説キリカ』講談社文庫版に寄せたレビューが公開されました。

澤村伊智氏の『恐怖小説キリカ』の講談社文庫版に寄せた(というか、「鮎井郁介」を騙って投稿した)レビューが公開されました。詳細は下記を御覧ください。

http://kodanshabunko.com/kirika/

これは小説の内容と連動した企画なので、実際に読んでみないと未読の人にはいったい何が起こっているのかよくわからないとは思うんですが……。私自身の投稿については、(ちょっと趣旨とはズレるよなあ)とか(こんなに安易に他人のキャラクターを使っていいのか!)などとは思いながら、せっかくの機会なので、つい送ってみたという次第です。

ところで「担当編集者T」という方が

故・鮎井氏の言うキリカの元ネタ(?)を書いた作家ってまさかあの? 鮎井さん、殊能さんに聞きたくてもああ叶わない……澤村さんは判りますか、きっとあの人ですよね……僕も呪われそうだ。

と書かれていて、何を想定されているのかよくわからないのですが(『ミザリー』かしらん?)、私が「元ネタ」と想定したのは、『ハサミ男』と「ハサミ男の秘密の日記」です(「秘密の日記」の方は実際に巻末の参考文献リストにも載っている)。まあ私の書き方もわかりづらかったとは思うのですが、『ハサミ男』と「ハサミ男の秘密の日記」を読まれた方は、ぜひ、『恐怖小説キリカ』を読んでみてください。この小説はほとんど「邪悪なカヴァーヴァージョン」です。

良質のカヴァーヴァージョンを聴いていると私は時に自然と涙が出てくることがある。その時それは単に「下敷き」とか「模倣」とかいうことを超えて、ある生き物がまったく別の生を自由に生きているという感じを私に与えてくる。(ああ、あのあれが、まさか、こんなふうに! 蘇るなんて!)という感じ……これ以上のことはいえないが、私はこの感動を誰かと共有したいと思い、その文章を送りつけた。

『立ち読み会会報誌』第二号電子版と訂正箇所

『立ち読み会会報誌』第二号(特集・殊能将之 その二)の電子版をリリースしたので、新たな記事として書いておきます。

https://anatataki.booth.pm/items/1384738

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以下、電子版作成にあたり紙版の記述を修正した部分の訂正一覧です(細かな誤字脱字などは除く)。

52頁下段1行目 北村透谷「我牢獄」:断想的随筆→断想的小説

60頁下段11行目 トマス・ド・クインシー『深き淵よりの嘆息』:「原著一八四五年」がヌケ

93頁下段2行目 Michael Moorcock The Final Programme:the,¥m→them

96頁下段7行目 サミュエル・R・ディレイニーアインシュタイン交点』:作者の日記をはじめジョイスやをはじめ引用がたくさん出てくる。→作者の日記をはじめジョイスなどの引用がたくさん出てくる。

108頁上段 『岐阜県の地名』:未確認→事典風の分厚い本で、「洞戸村」の項をめくると四頁ほど詳しい記述が書いてある。

同 長倉三朗、早船ちよ『美濃・飛驒の伝説』:未確認→各地域の伝承をまとめたシリーズの一冊。冒頭に長良川流域の項があり、そこに藤原高光の伝説が紹介されている。後半は昔ばなしふうの口調で伝承を多数採録したコーナーで、高光伝説は「矢納めの滝」として高光に寄り添った三人称で書かれてある。この伝承によれば、高光は二度、化物退治をしたことになっており、七〇〇年代と九〇〇年代といった時間差は曖昧化されている。

114頁下段9行目 土屋隆夫推理小説作法』:「参照箇所わからず」ヌケ

163頁上段 頁の都合で割愛していた「トランプによるあらすじ」を追加。

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165頁下段14行目 私はこのあたりで筆を置くことにした。→私はこのあたりで手を止めることにした。(実際にはキーボードで書いているので……)

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もしその他、何か気づかれた方がいらっしゃいましたら、ぜひお教えください。

『立ち読み会会報誌』第二号のBOOTH通販情報

ご要望をいただいたので、予定より早めに本日、開始しました。

https://booth.pm/ja/items/1382001

よろしくお願いします。

 [追記]

ありがたいことに、BOOTHの方も即日完売してしまいました(今までは月一冊とかだったんですが……やっぱりタイミングということでしょうか)。

増刷は今のところ予定しておりませんので、ひとまず電子版をリリースすることにしました。

https://anatataki.booth.pm/items/1384738

紙版からは誤字脱字など、気づいたところを微調整しています(調整箇所については、紙版をお求めいただいた方にもわかるよう後日、こちらに掲載します)。

電子版は初めてなので、何か不備があるかもしれません。もし「ここは変だぞ」などとお気づきの方がいらっしゃいましたら、お知らせください。

どうか引き続き、よろしくお願いいたします。

『立ち読み会会報誌』第二号の通販情報

盛林堂さんでの通販が本日開始です。
http://seirindousyobou.cart.fc2.com/ca4/499/p-r-s/
よろしくお願いします。

[追記]
30冊お預けしたんですが、開始から二時間くらいで品切になってしまったようです。お求めいただいた皆様、ありがとーございます。
前号も最初は実質二時間でした……で、二度追加して一週間ほどで累計百冊を売っていただいた盛林堂さんには感謝、感謝です。
今回は追加は予定していませんので、残部はしばらくしたらBOOTHに出品します。次の文学フリマ用にもいくらか残しておこうと考えてます。BOOTHではだいたい月一冊注文があるかないかぐらいの超スローペースなので(たぶんアカウント作成の手間がハードルなのでしょう)、いかに盛林堂さんがすごいかという……とはいえあまりご負担をかけるのも申し訳ないので、しばらくはこの二段階方式でいきたいと思います。気づいたら品切だった、という方はその際にぜひ、よろしくお願いいたします。

御礼

6日の第28回東京文学フリマへの出店、無事終了しました。来てくださった皆様、ありがとーございました。

 

 

当日は出遅れて開場から10分過ぎに着いてしまいました。今回はちゃんと「ミステリ・評論」コーナーに出店したので、周りはもう激戦状態。印刷所から届いていた新刊のダンボールを開けるなり、確認する間もないままバババーっと販売しまして、30分ほどして一段落したら持ち込んだ既刊分が完売してました。

午後はわりあい少なかったんですが、終わってみれば前回より販売数は上回ってました。インタビューもないので、(まあ今回は売れないかもな……)と思っていたので、これはありがたかったです。

通販方法はおそらく今週末、盛林堂さんにお持ちすると思います。決まりましたらまたこちらでお知らせします。第一号は文フリ後、BOOTH出品分も初版・改訂再版ともに完売したんですが、第二号も今後いくらか手持ちしておいて、次回以降含めスローペース販売をしていこうとかなと。

今後ともよろしくお願いします。

 

 

 

 

(↓前回から進化したブース状態)

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